
中目黒の街の印刷屋として、
一緒につくるリソグラフスタジオ。
SUTリソスタは、中目黒の街に根ざした「気軽に立ち寄れる街の印刷屋さん」を目指しています。
リソグラフ印刷が初めての方も、専門知識がなくて不安な方も、気軽にスタジオの扉を開いてみてください。
印刷データの作り方から紙やインクの選び方まで、スタッフが対話しながら「一緒につくる」伴走型のスタジオです。
「こんなアイデアを形にしてみたい」「手描きのイラストをそのまま刷ってみたい」など、思いつきの段階でも大歓迎。
リソスタで一緒にZINEづくり
RISOGRAPH
リソグラフ印刷の魅力
世界で唯一無二のデジタル印刷機「リソグラフ」は、1980年代に流行した「プリントゴッコ」を開発した日本の理想科学工業が生み出した、純日本生まれの印刷機です。ヨーロッパやアメリカでデザイナーのスペシャルツールとして広まり、逆輸入的に日本のデザイン界にも拡がり、今や世界中のアーティストたちを夢中にさせています。ZINEや作品作りに幅広く使われ、日本でもアートシーンでのユーザーが増えている印刷方法です。その独特で鮮やかな発色を支えるインクもまた、国産の米ぬかをアップサイクルして作られた純国産。輸送エネルギーの削減にもつながり、地球環境に寄り添ったエコロジカルな素材として作られています。
印刷した際の「ズレ」や「かすれ」「混色(乗算)」、一枚ごとに変化する刷り上がりは、リソグラフならではの偶発的効果と捉えています。またそういった点を踏まえ、紙の質感や、刷る色の順番、濃度や速度をコントロールし、刷り上がりのオリジナリティを追求する醍醐味があります。一般的な印刷では、作成されたデータを忠実に再現することを求められることが多く、実務経験者としても技術を学んできました。リソグラフで印刷することは、そういった経験を一瞬で吹き飛ばしてしまうほどの破壊力があります。潔くリソグラフのインクに委ねながらも、これまでの経験から、よりリソグラフの特性を活かしてゆくことも無限に可能だと考えます。
〈リソスタ〉受注内容・できること
つくりたい気持ちに寄り添い、印刷から販売までを伴走するSUTのサポートメニュー
1. リソグラフ印刷
▷データ入稿による印刷
すでにリソグラフ用の分版データや原稿をお持ちの方に向けた印刷サービスです。紙選びやインクの掛け合わせのご相談はもちろん、試し刷りで仕上がりを確認しながら納得の1枚・1冊を刷り上げます。
2. リソグラフデータの作成
▷原画・アナログ作品のデータ化
アクリル画、水彩、ドローイング、写真など、アナログ作品をスキャンしてリソグラフ用の印刷データに変換します。原画の風合いを活かしつつ、リソならではの多色刷りデータへ丁寧に分解・調整します。
3. デザインとアレンジ
▷デザイン・リソグラフアレンジ
「デザインのデータが作れない」「イメージはあるけれど形にできない」という段階から、一からまるごとデザインをお任せいただけます。冊子全体(ZINE)の構成、表紙デザイン、本文のタイポグラフィや組版、写真・イラストの配置など、ZINE一冊を形にするデザインをゼロから制作。また、お手持ちの作品や素材をリソグラフ特有の発色・網点・混色効果が最も引き立つビジュアルへとアレンジ・再構築するご相談も承ります。
4. ZINE制作の補助
▷ZINE・作品集のトータル伴走
「本を作ってみたい」という想いを形に。企画・ページ構成・デザインから、用紙選び、印刷・製本(中綴じ等)、さらには価格設定や販売計画まで、「作って届ける」プロセスをトータルでケアします。
5. ZINE相談とリソグラフ体験
▷ZINE相談とリソグラフ体験
「どんなZINEが作れる?」「リソグラフの刷り上がりを一度体験してみたい」という方に向けた個別相談・体験メニューです。
※現在は定期的なオープン募集は行っておりません。ご希望の方は、まずはお問い合わせフォームよりご連絡いただくか、店頭にてスタッフまでお気軽にご相談ください。
6. 販売・展示
▷SUT店頭での展示・委託販売
リソスタで制作したZINEやアートプリント、紙雑貨は、SUT店頭やオンラインショップでの販売、ギャラリースペースでの展示、アートブックフェア等のイベント出展など、作品を発表・販売する場へとつなげます。
【ご利用にあたってのお願い】
◎小ロット・小部数の印刷に対応しています(大量印刷は対応不可)
[対応目安]
・冊子・ZINE:20〜100部程度
・ページ数:12〜150ページ程度
・用紙サイズ:最大A3サイズ以内(変型サイズや小さめの規格など、A3以内であれば様々なサイズに対応可能です)
※ペラもの(ポスター・フライヤー等)の印刷枚数もお気軽にご相談ください。
◎事前のご予約・ご連絡をお願いします
スタッフが不在の場合や他のお客様の作業と重なることがあるため、飛び込みでの印刷作業はお受けできない場合がございます。
まずは事前にご連絡のうえお越しください。
◎つくりたいものが決まっている方へ
サイズ、枚数、色数など、制作物のイメージが明確な場合は、お問い合わせフォームより詳細をお知らせいただくとスムーズです。
◎対面でのご相談・制作を基本としています
現在、オンライン完結(通販形式)での印刷発注は承っておりません。スタジオにご来店いただき、紙の質感や色味を一緒に確認しながら進められる方を対象とさせていただいております。
〈リソスタ〉リソグラフのトリセツ
リソグラフは、完璧な均一さを目指す印刷ではありません。
版ズレ、カスレ、色ムラ、つうじょの印刷ならNGとされる「予期せぬブレ」こそが、リソグラフの最大の魅力(アジ)です。
画面上の色とは異なる、独特のインクの発色も含めて、この「実験」を楽しめる方に向けたガイドです。

・版ズレ
1色ごとにドラムを交換しながらインクを重ねて刷る構造上、色が最大2〜3mmほどランダムにズレます。増刷や同一ロット内であっても、全く同じ位置に重なること はありません。あえて版をズラして下地の色を覗かせたり、輪郭線の抜け感を活かしたデザインにするなど、ズレを計算に入れた表現としてお楽しみください。

・カスレ
孔版からインク が押し出される量は1枚ごとに変化するため、特に細い文字や繊細なライン、網点の薄いグラデーションなどはカスれたり、途切れたりします。均一でパキッとした線にはない、手刷りのシルクスクリーンや活版印刷のようなラフで温かみのある風合いが生まれます。

・色むら
同じデータ、同じインクを使用していても、インクの乗り具合によって濃淡のムラがランダムに現れます。特にインク消費量の多いベタ面(塗りつぶし領域)では顕著で、独特のざらっとしたテクスチャやグラデーションのような表情になります。均一なベタ塗りにはない、版画特有の味わいとして捉えていただければ幸いです。

・ローラー跡
3色以上の多色刷りや両面印刷の際、すでに刷ったインク面の上を給紙ローラーが通過することで、紙の中央付近にタイヤ痕のような黒っぽいライン(擦れ汚れ)が発生することがあります。連続して何枚も通紙していくうちに、インクがローラーに転写されて徐々に目立ってきます。
▷「紙の中央ライン(給紙ローラーが通る幅2〜3cmの帯状エリア)」に濃いベタを配置しないデザイン設計にすることで回避できる場合があります。
▷1枚印刷するごとにローラーを綺麗に拭き取るサービスもご用意しています
(有料オプション/※印刷枚数によってはお受けできない場合もございます)。

・針跡
印刷直後の乾いていないインク面に、排紙部で紙をドラムからはがすための「剥離爪(針状のパーツ)」が触れることで発生します。特にインクがたっぷり乗った濃いベタ面があるライン上 に、針でひっかいたような細い白い筋(白抜け)が出ることがあります。これもリソグラフの構造ならではの現象のひとつです。

・フチあり & 余白の不均一
構造上、用紙の端までインクを乗せる「フチなし(断ち落とし)印刷」はできません。用紙の周囲には必ず5mm程度の余白(非印刷エリア)が残ります。また、給紙や断裁時のわずかなズレにより、上下左右の余白幅が完全に均等にならない点もご了承ください。
▷フチなし(全面印刷)にしたい場合:既製サイズの用紙に一回り大きく印刷し、そこから上下左右10mmずつ内側を断裁することで、フチなしに仕上げることも可能(断截有料)

・裏透け
リソグラフのインクは紙の繊維にじわっと染み込んで定着するため、紙の裏側まで色が透けやすい特性があります。特に薄手の用紙や、濃いベタ面、暗い色のインクを使う場合は裏透けが目 立ちやすくなります。ZINEなどで両面ページを作る際は、用紙の厚み選びや裏面のレイアウトバランスもポイントになります。

・こすると色落ちする・手につく
リソグラフは、大豆油や米ぬか油などをベースとした半水性(エマルジョン)インクを使用しています。揮発乾燥する油性インクとは異なり、インクが紙に完全に定着(硬化)することはありません。印刷後に十分な時間をかけて乾かした後でも、指や衣服、他の紙などで強くこすると色落ちや色移りが発生します。新聞紙をめくったときに指先が少し黒くなるような、印刷物本来の素朴な手触りとしてお付き合いください。
・インクの目詰まり
特にゴールドなどのメタリックインクや蛍光インクは、インクの粒子が版(マスター)の細孔を詰まらせやすい性質があります。そのため、これらのインクを刷った上に別の色を重ねて刷ろうとすると、後から刷るインクが綺麗に乗らなかったり、混色によって本来の発色が濁ってしまったりすることがあります。
・3色以上印刷 & 表裏印刷
1度の通紙で2色までしか刷れないため、3色以上の多色刷りや表裏の両面印刷を行う場合は、同じ用紙を何度も機械に通す必要があります。通紙回数が増える分、版ズレの幅が大きくなったり、用紙に汚れが付着したりするリスクが高まります。
▷3色目以降の印刷や裏面印刷を行う際は、汚れを抑えるため半日〜1日程度「乾燥のための時間」を置くのがベストです。
▷乾燥時間を置かずに連続して刷る場合は、ローラー跡やインクの擦れ汚れが特に発生しやすくなります。
・粉汚れ(紙粉)
ソグラフは半水性(エマルジョン)インクを使用している特性上、刷りたてのインク面を強くこすると色落ちし、紙が汚れる場合があります。また、時間が経ってもインクは完全には定着(乾燥・硬化)しません。印刷後に十分に乾かしたあとでも、指や物で強くこすると色移りすることがあります。




リソスタが目指すのは、
誰でもふらっと立ち寄れる
街角の印刷屋さん。
SUTが目指している〈リソスタ〉は、「0(zero)」だったところから一緒に作ることができる場所です。それはリソグラフ印刷云々ということの前に、何かを作ってみようと思う“キモチ(動機)作り”もそのひとつと考えています。初めての方でも常連の方でも、いつでもふらっと立ち寄って、自分の中にあるキモチをカタチにできる場所。そんなコミュニティ・スペースを目指しています。
そもそもSUTには、ふらっと立ち寄られた方との何気ない会話(コミュニケーション)がきっかけとなって生まれたZINEや雑貨がいくつもあります。自分の中にあるモノをカタチにしたいという“キモチ(思い)”を共有することで、新しい関係を築くことができるのも、SUTという場があってこそだと実感しています。

大正生まれの築100年以上の長屋の一角
SUTを訪ねてくださる方たちは、実は無意識のうちに何かを作ってみようと思う“キモチ(要素)”を持っている方が多くて、接客中に生じるちょっとした会話(コミュニケーション)は、皆さんから発する“キモチ”がきっかけとなっているように思います。

「ZINEと雑貨シリーズ」2月と11月開催

フリペ・ZINE初級講座
リソグラフ専門の印刷所というのは日本にいくつかあって、パイオニア的な工房だったり、カリスマ的な存在の出版社だったりと形態は様々です。彼らが発行する雑誌やZINEには、作ること・伝えることに対する情熱の力強さを身近に感じることができます。そこには発行者の個人的な思い、家族や仲間や地域を思うキモチが強く存在しているからだと考えます。
SUTが作る「リソスタ」では、ふらっと立ち寄られた人たちのZINEはもちろん、僕らの思いをZINEにしていく活動を、リソグラフ印刷という表現方法を使ってひとつ一つカタチにしていけたらと考えます。

リソグラフ機MD5450を譲り受け「プレ・リソスタ」を2024年11月オープン
なぜリソグラフなのかーー
自分たちで刷る
SUTを運営する「株式会社東京ピンポン」は、代表の山本とSUT店長の清水の二人による編集デザイン制作会社です。
取材、撮影、編集、デザイン、そして印刷に入稿するサイクルは、何十年もの間経験してきましたが、印刷に関しては刷り出しに立ち会うことはあっても、実際には印刷工場の職人さんに任せることになります。
リソスタ では〈ボクらだけではなく、集う人たちと一緒に作る場所〉という標榜がある以上、自分たちの手で印刷できることも重要だと捉えます。その点リソグラフは、スペース的にもコスト的にも、何より仕上がり面での満足度を考えると、僕らに導入できる唯一の手段でもあります。

唯一無二の色
SUTでは2020年から開催している「ZINEと雑貨」シリーズがります。実はイベントスタート時はまだリソグラフの知識がなく、その魅力的な色味も単なる個性の一つとして認識していました。それはお客さまも同様にリソグラフの知識がないまま、色の魅力に惹かれて手にする方増えていきます。
人を惹きつける色の正体「リソグラフ印刷」は、ずっと古くから存在していて、僕らにはとても身近で小学校や役所で使われていることを知ります。同時に日本のみならず、世界中のアーティストがリソグラフの唯一無二の色に魅了されていることも知ります。

自分で刷る面白さ
僕らがリソグラフ工房に出向いて印刷するようになって2年弱。講座に参加することから始まり、ZINE作りのお手伝いを経験し、自らのZINEや作品を刷るまにでになりました。まだまだ未熟ではありますが、経験を通して学びがたくさんありました。編集やデザインするという前提はありますが、リソグラフ特有のデータ制作や印刷工程上の課題をクリアして、ゼロから完成まで一通りを体験することで、改めて”自分で考えて作る”ことの喜びを実感することができる。
SUTの「リソスタ」は、そんな作る喜びのきっかけを提供できる場所になればと考えています。

ボクらだけで作るのではなく、集う人たちとコミュニケーションを重ね、一緒に楽しく作り続けていくための重要なポイント。
そこには世の中のしがらみなどなく、純粋に自分の思いを伝えるためのモノづくりの共有。
リソグラフはそんなボクらを支える重要な役どころになると信じています。
そんなきっかけを
あと押してしてくれるのが
リソグラフ

SUT〈リソスタ〉
クラウドファンディング
チャレンジ
リソグラフ印刷工房〈リソスタ〉オープンに伴い、クラウドファンディングにチャレンジします。
2025年12月1日スタート
詳細は近日中に公開いたします。


